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平成24年の年頭にあたり
<平成24年の年頭にあたり>
基本に返り、すべてを見直す年に

日本免疫美容協会 理事長 島 野 孝 子

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。また平素は日本免疫美容協会の諸事業に対して、格別なお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
 昨年は、東日本大震災という大災害に見舞われ、すべての日本人が言葉には表せないほどの大きな悲しみに包まれた年でした。被害に遭われた皆様には改めてお見舞い申し上げます。さらに、原発問題による節電、風評被害など日本経済は大変な打撃を受けました。それでなくても、日本は長期にわたる景気の低迷、デフレ経済、少子高齢化などの問題に直面しています。

 今年は震災からの復興景気に期待する声も聞きますが、消費税のアップ、円高問題、それにともなう産業の空洞化などを考えると、景気の回復は期待できそうにありません。むしろいっそう悪化するのではと危惧せざるを得ません。
 景気が悪くなると、生活必需品でない商品やサービスへの支出は抑えられてしまうのが世の常です。おしゃれやファッションなど付加価値の高いものに対する支出は減らされてしまいます。

 エステティックも削除されてしまう支出の一つです。美容室でも衛生面で必需なカットへの支出金額はあまり変わらないのですが、パーマやヘアカラーなどオシャレの要素、つまり付加価値の高いサービスへの支出は減っていることが、政府の発表する家計調査からも明らかになっています。そのことは、会員の皆様の中には理美容師さんもいらっしゃるので実感されている方も多いと思います。

 「美」に対する一般庶民の財布の紐は厳しくなっており、とりわけエステティックは厳しいものがあります。

 エステティックが厳しい経営状況に置かれているのは、社会経済によるところも大きいのですが、それだけではありません。これまでエステティックの業界が行ってきた営業方法や宣伝・集客方法が利用者からの信頼を失い、客離れをおこしているのです。

 さらに特定商取引法の改正がこれに追い打ちをかけました。不適切な営業をしているサロンは法改正によって当然、淘汰されたのですが、健全な営業をしているサロンも業界イメージとして影響を受けてしまいました。

 これはいままでこの業界が利益最優先の営業を行ってきたことに原因があります。不必要なサービス、商品を押しつける、ローンを組んでまで買わせる、こんな強引な営業をしては、金余りの時代ならともかく、不況下では見放されてしまいます。一度悪い噂がたつと、あっという間に口コミで広がり、一気に廃業にまで追い込まれてしまいます。
 残念ながら、実際に当協会の会員さんのサロンでも、以前は羽振りがよかったのに急に……、という方もいらっしゃいます。

 厳しさが増すいま、大切なことは基本、原点に返ることだと私は思います。
 利益最優先でなく、地道にまじめにしっかりとやることです。それは、お客様との信頼関係を築くことに他なりません。お客様のためになることを親身になってお手伝いすることです。

 いま医学の世界でも自然免疫が注目されています。私たち日本免疫美容協会会員の皆様は肌の免疫が肌の健康にとって一番大切なことを熟知しているはずです。「やりすぎは肌を傷めるだけですよ」とお客様にアドバイスして差し上げましょう。

 また、同時に免疫美容の理論に立ってサロンの技術メニューも根本から見直すことが求められていると思います。今年はぜひお店の技術メニュー、営業方法を根本から見直して再構築してください。その際のコンセプトは「お客様との信頼関係を築く」ことを基本に再構築することです。

 免疫美容を基本にされた営業を行うことで、お客様との信頼関係を築くことができ、将来の末永いサロンの繁栄を拓くことができるものと確信しています。

 最後になりましたが、会員の皆様方のご健勝とご隆盛、日本免疫美容協会への変わらぬご協力を祈念申し上げます。
31/Dec.2011 [Sat] 9:59
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